NTT 西日本/東日本 VoIPアダプタ の検証

最終更新日: 2005.07.29 13:50
文: ともちゃ

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本体の分解及び改造による故障及び、保守サポート等が受けられなくなる可能性がございますので、自己の責任でお願いします。

2004.07.28追記: いつまで経っても回答が無い為、直番等公開致します。尚、電話で知り得た情報は公開しても良いと言う回答を事前に頂いております。直番及び担当者名も電話で知り得た情報ですから…。(やりとりの録音有り)
2004.12.08追記: 某hさんの情報により追記。NTTの名古屋の上層部の方々、変な気を起こさないようにお願い致しますm(__)m 世間は狭いですね。

0. メニュー

1. はじめに

このページを作成したきっかけは、問い合わせ内容に対し、回答をしていただけないため、検証し、公開するに至りました。尚、デフォルトの状態ではかなり粗悪で酷い製品のため、広く知って頂きたく、掲載致します。

尚、問い合わせした内容は、1. アダプタモードで動作しているのにもかかわらず、DHCPサーバ機能がLAN側インターフェースで動作しているということ。2. NATルータとして動作しているということ。3. NATセッションが切れた後、SIPサーバへの再接続に確実に失敗するということ。上記の3点となります。

すなわち、LAN側インターフェースに物理的にPCを繋いでおくことは環境的に難しいため、SIPサーバとの接続が切れた場合、リモートでは何も出来ず、物理的に再起動を行うことしか出来ないということになります。何故、LAN側インターフェースにPCを接続しておくことが出来ないかというと、LAN側インターフェースでDHCPサーバが動作しており、無効にすることが出来ないためです。(WAN側のリモート保守機能。すなわちtelnetで設定を変更することにより回避出来ます。)

VoIP って?

VoIP とは、 Voice over Internet Protocol の略です。インターネットなど、TCP/IP プロトコルを使用し、音声信号をデータに変換し、伝送する技術です。社内LANを使用した内線電話から、インターネットを利用し、遠隔地の拠点間を渡った内線電話、インターネット電話にまで利用されています。通信網の一部にLANやインターネットの回線を使用することにより、伝送距離にかかわらず、比較的安い金額(又は無料)で通話を行うことが可能になります。一般的にはVoIPを応用した通信制御プロトコルの SIP が使用されています。

最近ではADSLや光ファイバーなどが普及し、安価に利用出来る時代になり、大容量で高速な回線が身近になっています。このほぼ定額の回線を使用し、このIPネットワーク上に音声データを乗せ、電話として使えるように試みた技術がVoIPです。IPネットワーク上では距離に応じた課金というシステムは無いため、長距離使用したとしても、必要な一定料金だけで済みます。また、VoIPとNTTの公衆回線の間でも通話は可能となりますが、どのようにして通話を行っているのでしょうか。それは、公衆電話交換網(PSTN:Public Switched Telephone Network)との中継地点にゲートウェイを設置し、最寄りの中継地点から一般の電話機までを電話線を使用しています。詳細は公衆電話網の構造とIP電話の仕組 [IT用語辞典/キーマンズネット] をご覧下さい。

NTTマーケティングアクトみやこって何?

奈良県・京都・滋賀を管轄するサポート部隊及び営業はNTTはNTTマーケティングアクトみやこ(京都)で行っているようです。ここで、技術的な問い合わせについての回答や、ADSL/Bフレッツの工事手配、修理依頼等も行っているそうです。尚、通信機器の取扱窓口は大阪にあるとの事です。尚、大阪・和歌山を管轄するのは、NTTマーケティングアクト関西となります。

また、NTTネオメイトみやこと言うのもあり、部隊が違うが、サポートの範囲はかなり曖昧なきがする。私もこの辺の実態を知りません。情報をお持ちの方は、教えていただけると幸いです。

電話にて問い合わせ

まず最初に、NTT西日本 通信機器の取扱窓口(0120-109217 :担当 サエキさん, 直番:06-4861-9611 )にかけたところ、故障扱いにして取り合ってもらえず、NTT西日本 故障受付窓口(IPカスタマサポート)(0120-248995 :担当 キマタさん, NTTみやこ 直番:075-221-0733) に電話をするよう言われ、こちらに電話をして話をした。そして、ある程度は話の内容を聞いて頂けたが、分からないと言うことで、回答をいただけず。その後技術の人から電話をすると言うことですが、音沙汰無しの放置プレイ。

機器を故障扱、交換

結局まともな回答も得ることが出来ず、最終的には故障扱いとし、NTT高田の男性を機器交換の為に手配したという連絡を受ける。また、状況を知らされておらず、交換にだけやってきた。そして、この方は、技術的な事が分からないらしく、仕方なく、事情を説明し、その場で質問内容を検証を行った。そして、上司に報告・回答してもらえるように指示した。ただ、指示するだけだと、何を報告するか分からない為、その場で何を報告するか口頭で回答して頂く。しかし、結局上司に検証結果を報告して頂けず。

また、後日に技術の人から後日連絡してもらえるよう手配をしておくという事で、帰って頂く。翌日、「技術の人から連絡を行うよう伝えました。」という電話だけあり、後は音沙汰無し。

たらいまわし

たらい回しにせず、NTTマーケティングアクトみやこ は営業だけではなく、保守契約を付けているユーザに対しての保守サポートも行って下さい。何のためにNTTさんにお金を支払っているのでしょうか?

所詮そんな物なんですね。NTT西日本関連会社って。こういう事を書か れたくなければ、たらい回し&放置プレイはしないことですね。尚、全て記録として録音も有りますので> 何かあれば証拠として提出は可能ですので。

結局リンクが切れるたびに、NTTに電話をし、交換に来て頂いています。といっても、結果は分かっているため無駄なのですけどね :P

2.1 ルータモードでの動作 (概要)

このVoIPアダプタですが、Web画面を見るとおわかりになると思いますが、ルータモードがあります。このルータモードでさせた場合、PPPoEルータとしても使用可能です。すなわち、ADSLないし、Bフレッツの場合、別途ルータを用意しなくても、最低限IP電話を利用するにあたり、必要な機能はVoIPアダプタ一台で何とかなってしまうと言うことです。ただし、ルータとして使用出来ますが、機能としては最低限しかありません。次に、ルータのPPPoEのパケット処理能力、すなわちスループットは5Mbps程度と言われています。実際に後ほど、フレッツスクウェアを使用しスループットを測定してみたいと思います。次に、ルータモードの機能ですが、市販のルータにあるような次の機能は一切ありませんでした。

参考: 6.1 スループット

あくまでも、ルータをお持ちでない方がIP電話がつかえて、インターネットにもオマケで繋がるという程度の機能しか有りません。また、ルータモードで動作させた場合、DHCPサーバ機能を無効にすることが出来ませんし、DHCPサーバの設定も出来ませんでした。また、無効にするような設定項目すら有りません。

fig2 ルータ/アダプタ設定 fig2 PPPoE/IP設定

上記のイメージにある「UPnP使用」というのは、ルータモードの場合、UPnPサーバになるかという設定項目であり、アダプタモードの場合、UPnPクライアントになるかという設定です。しかし、アダプタモードの場合、UPnPクライアントは強制的であり必須です。

ルータモード(イーサネット)/アダプターモードの違い

全く同じです。違いは、SIPサーバへ接続を行う際、UPnPを使うか使わないかの違いだけで、NATルータ、DHCPサーバ共に違いは一切有りません。

2.2 ルータモードでの動作 (検証)

NATでVoIP ?! (失敗)

SIPで使用するポートは、5060/UDP, 5090/UDP, 5091/UDP の合計3つとなります。その為、RTX1000に nat descriptor masquerade static を書いてやれば、UPnPを使わなくても、NATの元で使えるのではないか?と考えましたが、見事に失敗。SIPサーバに接続までは出来ますし、電話の発信も出来ます。しかし、電話の着信が出来ません。また、こちらから発信した場合、相手の電話機は鳴りますが、相手の声が聞こえません。すなわち、自分から出て行く分に関してはNATを超えれても、戻ってくるパケットがNATを超えれないと言うことになります。ちなみに、VoIPをルータモードで使用した場合、UPnPクライアントにはなれません。また、アダプタモードで動作させた場合、UPnP対応ルータが見つからない限りSIPサーバに接続を行いません。

グローバルIPを振ってみたら...

ルータモード(イーサネット)で動作させ、STATIC にグローバルIP(/29の内1IP)を振ってみた場合、何事もなく、すんなりと接続が出来ました。通話も全く問題有りませんが、実験環境がISDN回線だったため、遅延が激しく、実用に耐えれませんでした(^_^;

※筆者の環境は/29のグローバルIPはISDN回線な為です。
※VoIPを使用するには、実行スループット300kbps程度必要とされています。(実際には128kbps有れば十分実用に耐えれる)

3.1 アダプタモード (概要)

     +----- 構成図1 ----------------------------------------------------------+
     | UPnP対応ルータ <-> (WAN)VoIPアダプタ(LAN) <-> メンテナンス用PC        |
     |  ・VoIPアダプタはアダプタモードで動作している                          |
     | ・UPnP対応ルータは、DHCPサーバが動いている                            |
     +------------------------------------------------------------------------+
     +----- 構成図2 ----------------------------------------------------------+
     | UPnP対応ルータ <-> (WAN)VoIPアダプタ(LAN) <-> --+ (DHCP無効に出来ず ) |
     |                  +-------------------------------+-- <-> -- PC         |
     |  ・VoIPアダプタはアダプタモードで動作している                          |
     | ・UPnP対応ルータは、DHCPサーバが動いている                            |
     | ・LAN/WANは同一セグメント上のHUBに接続                                |
     +------------------------------------------------------------------------+

アダプタモードで動作させた場合です。こちらのモードの場合は、UPnP対応のルータの下で使用することが大前提になります。また、アダプタモードを選択した場合、DHCPサーバ機能等の設定項目はグレーとなり、設定変更できず、DHCPサーバの機能が無効になる一般的には考えられます。また、WAN <-> LAN のNATも行われないと言うのが通常の考え方だろうとおもわれます。

しかし、上記の二点はアダプタモードにもかかわらず動作しています。

尚、ファームウェア2.55までダウングレードを行い、WAN側保守のtelnetを使えばDHCPサーバ及びNATを無効にすることが可能です。詳細は 「4. WAN側保守」 をご覧下さい。

NATルータとしての動作

アダプタモードで動作している筈のVoIPアダプタ。そして、LAN側ポートに接続されたメンテナンス用PCから、インターネットに繋がります。すなわち、アダプタモードとして動作しているのにもかかわらず、NATルータとして動作しています。

考えられる可能性としては、ファームウェアのVersion UPを簡略化するための試みでしょうか。殆どのルータの場合は、一端ファームウェアをパソコンにダウンロードを行い、それを設定画面経由(Webブラウザ等)でルータに転送し、ファームウェアをアップデート。若しくはtftpサーバを使用し、アップデートを行います。しかし、このアダプタの場合、NTTのサポートページ( / 西 )に行き、そこから、クリックを行っていくだけでルータのファームウェアをアップデートすることが出来ます。その為に、インターネットにアクセスするという必要性を考慮し、NATルータとして動作しているという可能性が考えられます。

しかし、ルータというのは、LAN1 <-> LAN2 の様な異なるネットワークの中継点に設置し、ネットワークを介して送信されるパケットをきちんと目的の場所に届けるのがルータの役割となります。本来のアダプタモードというのは、パケットのルーティング等を全く行わず、あくまでも、SIPをしゃべる端末だけが本当のアダプタモードと言います。その為、このアダプタモードというのは、真っ赤な嘘となります。

NATタイマー

筆者の環境では、YAMAHA RTX1000(以下 RTX1000とします。) を使用しており、RTX1000のNAT配下にVoIPアダプタが接続されています。しかし、私の環境では、RTX1000のNATセッション(RTX1000は4096セッションまで対応)を使い切り埋まってしまう事がしばしば発生します。何が言いたいかと言いますと、セッションが埋まってしまうと、新たにセッションを立ち上げることが出来ず、インターネットに繋がらなくなってしまいます。そこで、RTX1000のNATセッションを定期的に解放してやっています。そのようにすると、現在接続中のセッションが解放され、既存の全ての接続が切断されてしまいます。その際、セッションが切断されたのが検出され、VoIPのランプが消灯になった後も、正常にSIPサーバへの再接続が出来ませんでした。また、同様に、インターネットの接続が不安定になったり、SIPサーバのメンテナンス等でダウンした場合等も、検出はされる物の、正常に再接続が出来ませんでした。その為、現在の所、LAN側ポートにメンテナンス用PCを接続を行い、リブート若しくは物理的にH/Wの電源の再投入を行うことにより、解決するしか有りません。

すなわち、電話機を留守電にしておき、長期間外出を行った場合、リモートでメンテナンスを行うことが出来ないのです。LAN側ポートを既存ネットワークに接続を行うと言うことは、DHCPサーバを無効に出来ない以上、別のDHCPサーバと競合する問題が発生し、VoIPアダプタのタコなIPがアナウンスされてしまうと言うことになります。

3.2 アダプタモード (検証)

DHCPサーバが有効

しかし、ここで大きな穴があり、アダプタモードで動作しているにもかかわらず、LAN側ポートでは、DHCPサーバが動作しています。まず、Web画面を見て頂きたいのですが、アダプタモードを選択した場合、DHCPサーバの設定項目がグレーになり設定の変更が出来ません。すなわち、設定できなくなるということは、無効になるはずと利用者は考えるでしょう。しかし、実際にはDHCPサーバはLAN側のポートで動作しています。また同様に、WAN側ポートがDHCPクライアントとして、IPアドレス等が自動で構成されているのにもかかわらず、LAN側ポートでも同様にDHCPサーバが動作をしています。

fig1

実際にアダプタモードで動作している状態で、LAN側ポートのDHCP部分をパケットキャプチャをしましたので、スクリーンショットを掲載致します。

  1. DHCPクライアントがリースを要求する際、DISCOVERメッセージをブロードキャスト
    DHCP DISCOVER
  2. DHCP DISCOVERメッセージを受信したので、DHCPサーバが応答し、192.168.100.93 をリース。 同時に、リース期間及びdefault gateway(Router) 及び、Dimain Name等を発行しています。 また、 Domain Name に 『VoIP-ADAPTOR』と言う文字がしっかりと入っています。 それだけではなく、スクリーンショットにあるDHCPの設定項目が灰色になり無効になっているはずのリース時間「604800sec = 168hour = 7day」と一致しています。すなわち、VoIPアダプタがDHCPサーバになっていることが分かります。実際には、設定項目が灰色になっているだけであり、全く無効になっていないという結論に達しました。
    DHCP OFFER
  3. Offer(発行)を受けたDHCPクライアントは、OfferされたIPアドレスを使用しますとREQUESTを出しています。
    DHCP REQUEST
  4. すなわち、極論を言うと、UPnP対応のルータがありDHCPサーバが動作。その配下にVoIPアダプタを設置。設置する際に、WAN側及びLAN側ポートを同じセグメントのスイッチングハブに接続した場合(※構成図2参照)、既存のDHCPサーバとかち合ってしまうという現象に陥ります。

NATセッション解放時 検証1

RTX1000 にて、NATセッションを全てクリアしてみたが、VoIPアダプタのステータスは、以前として変わらず。また、携帯電話からIP電話の番号にコールしてみたが、話し中になります。

  SIP : 登録が完了しました。
  UPnP CP : UPnP対応ルータとの接続が完了しました。

実際、セッションはリセットしましたので、アクティブなセッションはありません。ついでにRTX1000でUPnPの状態を見てみた所、次のような結果が得られました。

  # show status upnp
  インタフェース: PP[01]
  GetExternalIPAddress用IPアドレス: 43.244.xxx.xxx
  外側ポート  プロトコル  内側ポート  内側クライアント  タイマ種別  タイマ
  5060        UDP         5060        192.168.0.239     ARP         arp exist
  5090        UDP         5090        192.168.0.239     ARP         arp exist
  5091        UDP         5091        192.168.0.239     ARP         arp exist

結果をみてビックリ。死んでいるはずのセッションがゴーストと化しています…。
次に、RTX1000のUPnPを無効(全てUPnPのセッションを強制的にクリア)にしてみましょう。

  # upnp use off
  # show status upnp
  インタフェース: PP[01]
  GetExternalIPAddress用IPアドレス: 43.244.xxx.xxx
  ポートマッピング:
  外側ポート  プロトコル  内側ポート  内側クライアント  タイマ種別  タイマ
  #

UPnPを無効にしましたので、RTX1000に接続を行っているUPnPを使用した接続は一切有りませんし、接続も出来ません。しかし、VoIPアダプタは未だに切断を検出出来ません。

  SIP : 登録が完了しました。
  UPnP CP : UPnP対応ルータとの接続が完了しました。

とりあえず、1時間待つことにしましたが、おおよそ20分後にUPnPルータからの応答がないと言うことを検出されました。VoIPアダプタのステータスが、「UPnPルータから応答無し」というのを確認してから、RTX1000のUPnPの機能を有効にし、その後数分後にUPnPルータに接続成功。その後、何度かSIPサーバに接続を失敗した後、正常に接続を成し遂げました。電話の発着信共に問題なしです。

NATセッション解放時 検証2

先ほどの検証では、NATセッション消去した後、UPnPルータが見つからなくなり、再接続という手順をVoIPアダプタが行いました。では、今回、NATセッションを消去し、UPnPルータはそのまま生存し続けていると言う構成にして、検証してみます。一端セッションが切断され、SIPサーバまでの到達性が無くなった場合、どのようにVoIPアダプタが動作するのかと言う検証です。

また、NATセッションをクリアした後、UPnPも一端無効にし、即有効にするという手順で、完全にセッション情報をクリアしました。

  SIP : 登録に失敗しました。サ−バから応答がありません。
  UPnP CP : UPnP対応ルータとの接続が完了しました。
  # show status upnp
  インタフェース: PP[01]
  GetExternalIPAddress用IPアドレス: 43.244.xxx.xxx
  ポートマッピング:
  外側ポート  プロトコル  内側ポート  内側クライアント  タイマ種別  タイマ
  #

その後、数時間おいてみたところ、VoIPアダプタのVoIPのLEDが消灯。RTX1000のUPnPにもVoIPアダプタからセッション上がってきませんでした。UPnPルータとの接続は完了。しかしSIPサーバからの応答が無しという結果になりました。

4. WAN側保守機能 (telnetを使用)

ログイン方法

ファームウェア1.60未満の場合、WAN側保守を有効にすると、 telnet で設定変更を行うことが出来ます。しかし、それ以降のファームウェアでは対策が施され、telnet で使用出来るアカウントが無効になり、設定変更を行うことが出来ません。尚、1.60以降のファームウェアの場合、ファームウェアをダウングレードを行うことにより、ログイン出来るようになります。また、ファームウェアのバージョンを戻したとしても設定は保存され引き続いてくれます。(version 1.63現在)アカウント情報は次の通り。

  ID:   r00t
  PASS: voipfone

この機能を使用し、telnetより設定を変更を行うことにより、DHCPサーバ機能を無効にしたり、NATを無効にしたり色々と出来ます。また、WAN側からWebブラウザによりメンテナンス出来るように設定変更を行うことも可能です。先ほど解説しました「2. ルータモード」「3. アダプタモード」の件はほぼ解決出来ると思われます。

Enable Web Access by Wan Port

   MTA> cd net
   MTA/net> wanport_web on
    You need to enter the 'write' and 'reset' command to apply the changes.
   MTA/net> write
    NVRAM parameters updated.....
   MTA/net> reset

telnet で Webアクセスを有効にするための設定方法のビデオです。
ビデオはこちら1.2MB(Microsoft Video 1(CRAM)15.00fps
情報提供者:どるふぃんさん

Disable Embedded DHCP server

   MTA> cd dhcps
   MTA/dhcps> enable off
    You need to enter the 'write' and 'reset' command to apply the changes.
   MTA/dhcps> write
    NVRAM parameters updated.....
   MTA/dhcps> reset

Disable NAT

   MTA> cd nat
   MTA/nat> enable off
    You need to enter the 'write' and 'reset' command to apply the changes.
   MTA/nat> write
    NVRAM parameters updated.....
   MTA/nat> reset

簡易コマンドリファレンス

+proxy ............. SIPの設定
   +pri_proxy [fqdn/ipaddr] ............ Primary Proxy Server IP/FQDN
   +sec_proxy [fqdn/ipaddr] ............ Secondary Proxy Server IP/FQDN
   +proxy_port [port] .................. Port Number of Proxy Server
   +client_port [port] ................. Port Number of Client
   +registrar_ip [fqdn/ipaddr]  ........ Registration Server IP/FQDN 
   +registrar_port [port] .............. Port Number of Registration Server 
   +sip_domain [fqdn/ipaddr] ........... SIP Domain Name 
   +reg_interval [seconds] ............. Registration Interval
   +acode_prefix [on/off] .............. Usage of Area Code Prefix
   +acode_cprefix [on/off] ............. Usage of Area Code Prefix for called party
   +area_code [area_code] .............. Area Code
   +user_id1 [user_id] ................. User ID of PORT 1
   +user_pass1 [user_pass] ............. User Password of PORT 1
   +user_telno1 [user_telno] ........... User Telephone Number of PORT 1
   +user_url1 [user_url] ............... User URL of PORT 1
   +tel_url [on/off] ................... Enable/Disable the use of TEL URL
   +stimer session timer value] ........ Set Session Timer Value
   +url_update [url] ................... Set URL update (please include http://)

+call .............. 電話の設定
   +vad [on/off] ....................... Enable/Disable VAD
   +idt [seconds] ...................... Inter Digit Time
   +catchphone [service type] .......... change Catchphone and IIT Service Type
                                         1. CATCH PHONE, IIT
                                         2. NO CATCH PHONE, IIT
                                         3. NO CATCH PHONE, NO IIT
   +pstn_type [service type] ........... change PSTN type (DP, PB)
                                         1. DP 10PPS
                                         2. DP 20PPS
                                         3. PB
   +number_display [on/off] ............ enable / disable number display
   +rxgain  ............................ slic rx gain
   +txgain  ............................ slic tx gain

+net ............... ネットワークの設定
   +nettype [static/dynamic/pppoe] ..... select network type, using dynamic ip, static ip or PPPoE
   +ipaddr [ipaddr] .................... display/set set the static ip address
   +gatewayip [ipaddr] ................. display/set set the gateway ip address
   +subnetmask [netmask] ............... display/set the subnetmask
   +auto_dns [on/off] .................. display the DNS setting mode (auto :on / manual : off)
   +dnsip1 [ipaddr] .................... display/set the DNS ip address
   +dnsip2 [ipaddr] .................... display/set the DNS ip address
   +pppoeusrid [userid] ................ display/set the PPPoE user id
   +pppoepasswd [userpassed] ........... set the password for PPPoE connection
   +ping [ipaddr] ...................... ping operation
   +enabletos [on/off] ................. enable/disable Control TOS of IP Header
   +voicetos [TOS value] ............... set TOS value of Voice/Voice signaling packet
   +datatos [TOS value] ................ set TOS value of nomal data packet
   +httpport [port] .................... specify HTTP port number
   +telnetport [port] .................. specify TELNET port number
   +route .............................. manipulates network routing tables
                                         ex) route add network_ip netmask gateway interface_num
                                         ex) route delete gateway_ip
   +enable802 [on/off] ................. enable/disable 802.1pq
   +802param ........................... set priority level and version id
                                         ex) 802param priority_level[0-7] version_id[0-4094]
   +wanport_web [on/off] ............... enable/disable Web Access by Wan Port
   +enable_telnet [on/off] ............. enable/disable Telnet Access by Wan Port

+nat ............... NATの設定
   +enable [on/off] .................... enable/disable NAT
   +type [napt/snat] ................... select NAT type
   +localip [ipaddr] ..,,,,............. NAT local ip address
   +localsubnet [netmask] .............. NAT subnet mask
   +startport [port] ................... NAT start port number
   +endport [port] ..................... NAT end port number
   +icmptimeout [sec] .................. NAT timeout for ICMP
   +udptimeout [sec] ................... NAT timeout for UDP
   +tcptimeout [sec] ................... NAT timeout for TCP
   +tcpfintimeout [sec] ................ NAT timeout for TCP with FIN flag
   +tcprsttimeout [sec] ................ NAT timeout for TCP with RST flag
   +isakmptimeout [sec] ................ NAT timeout for IPSec(ISAKMP)
   +gretimeout [sec] ................... NAT timeout for PPTP(GRE)
   +upnpigdenable [on/off] ............. enable/disable UPnP IGD function
   +upnpcpenable [on/off] .............. enable/disable UPnP CP function
   +addportmapping [UDP/TCP] ........... Add port mapping (UPnP CP function)
   +deleteportmapping [UDP/TCP] ........ Delete port mapping (UPnP CP function)

+dhcps ............. DHCPサーバの設定
   +enable [on/off] .................... enable/disable Embedded DHCP server
   +localip [ipaddr] ................... DHCP server ip address
   +localsubnet [netmask] .............. DHCP server subnet mask
   +addrfrom [ipaddr] .................. Starting ip address of DHCP address pool
   +addrto [ipaddr] .................... End ip address of DHCP address pool
   +leasetime [sec] .................... Lease time of ip address for CPE network
   +renewaltime [sec] .................. Renewal time of ip address for CPE network
   +rebindingtime [sec] ................ Rebinding time of ip address for CPE network
   +macspecify [on/off] ................ enable/disable Client's MAC address specification
   +regmac ............................. enable/disable Client's MAC address specification
   +unregmac ........................... unregister Client's MAC address

+route ............ ルーティングの設定
   +sh_outblock ....................... show outbound ristrict call table
   +outblock_add ...................... add one record for ristrict call table
   +outblock_delete ................... delete ristrict call table
   +sh_sdial .......................... show speed dial table
   +sdial_add ......................... add a record to the speed dial table
   +sdial_delete ...................... delete record(s) for speed dial table
   +sh_route .......................... show call routing table
   +route_add ......................... add one record for call routing table
       route_add prefix_number min_digit max_digit pre_trunc post_trunc pre_fix post_fix ip_addr
                    prefix_number : prefix number
                    min_digit     : number of minimum digit(including the prefix_number)
                    max_digit     : number of maximum digit(including the prefix_number)
                    pre_trunc     : number of digit to truncate at the top of input digit
                    post_trunc    : number of digit to truncate at the tail of input digit
                    pre_fix       : prefix digit string to add at the top of dialed number
                                    use "-" character if blank
                    post_fix      : postfix digit string to add at the tail of dialed number
                                    use "-" character if blank
                    ip_addr       : IP Address of the destination

   +route_delete ...................... delete record(s) for call routing table
       route_delete [-i index or -t prefix or all]
                        -i index  : delete a record by index number
                        -t prefix : delete a record matching with the prefix
                        all       : delete all records

+tod ............... 基本システムの設定及びステータス
   +srvip [ip_addr] ........ change TOD Server IP
   +systime ................ get current system date & time
   +tzone [hour] ........... set the time zone of TA
   +uptime ................. show the total running time of TA

+debug
   +show ................... show all configuration

参考サイト:Ver.2.51→Ver.2.52でもTELNETログインは安心 from X68K.NET

5. ブリッジモードにしてみて(保守機能を使用し、DHCP/NATを無効)

     +----- 構成図1 -----------------------------------------------------+
     | UPnP対応ルータ <-> (LAN)VoIPアダプタ(WAN) <-> メンテナンス用PC   |
     |  ・VoIPアダプタはアダプタモードで動作している                     |
     | ・WAN側保守機能を使用し、DHCPサーバ/NATを無効                    |
     +-------------------------------------------------------------------+

怪しい挙動を取るようになる。WAN/LAN が完全にブリッジされ直結。本来とは逆の接続方法で接続。すなわち、VoIPアダプタのLAN側にルータに、WAN側にNotePCに接続。LANにあるルータで動作しているDHCPにて、WAN側にあるNotePCがIPアドレスを取得。同時にインターネットに繋がる。また、LAN側インターフェースのIPアドレス及びWAN側インターフェースのIPアドレスどちらにpingを打っても届く。ぶっちゃけ言えば、HUBになっている。(参考資料(pdf)

じゃぁ、LAN側にルータを接続しても、SIPサーバに接続に行ってくれるのでは?と思ったが、そのへんは未検証。

すばらしい仕様だ!

-- 2004.11.18追記

HUBになっているようだが、LAN側ポートに接続してもSIPサーバに認証に行きませんでした。

6. VoIPアダプタのスループット

さて、お待ちかねのスループット計測。ルータモード(PPPoE)、ルータモード(イーサネット/NAT)、アダプターモードの3つをフレッツスクウェアの速度計測で測定してみました。結果は、次の通り。

ルータモード(PPPoE)

ルータモード PPPoE スループット

ルータモード (イーサネット/NAT)

ルータモード イーサネット スループット

アダプターモード

アダプタモード スループット

7. 本体の分解写真を見て

post by kamabis

VoIP分解基盤

製造元は NEC社のOEMで韓国製造(MAID IN KOREAになってる)と言うことらしい。
ただし、情報元の情報が正しいかは現在の所分かりません。

2004.7.28追記:
NTTより、NECのOEMだという回答を頂きました。

2005.5.29追記:
とある関係者より、NECのOEMという回答を頂きました。製造は海外であり、そちらにもOEMで流していると言うこと。デザインはNECとのことです。

基板の各ブロックの機能

細部に踏み入った解説は省略するとして、大雑把に基板を眺めてみる。

下部右側から、Etherのコネクタ→100Base-TXのトランスモジュール→デジタル処理部(上からFlashROM、BCM1112、DRAM)。上部はアナログ処理部で、アナログ電話回線に供給する直流電流の生成部(DC-DCコンバーター)や信号自体の処理回路があるが詳細は省く。

デジタル処理部分をできるだけ小さくまとめてしまい(中途半端...)、あとはアナログを余った面積に散りばめてしまおうという考えが伺われる。

BCM1112(Broadcom)

BroadcomのwebサイトにBCM11xxのスペックシートが見つかった(残念ながら同型番のものは公開されていなかった)ので、それをもとに推測してみる。

MPUコアはMIPSを採用し、内部バスにCODEC、DSP、DRAM I/F、EPROM I/F(50MHz)、EPROM、EtherController、JTAG、UART(調歩同期シリアルコントローラ)、ADC、DACなどが接続されている。

もちろん、VoIP製品の為の専用チップである。4層基板でデザインする前提の設計。

コネクタ類

BCM1112左側のピンヘッダ未実装ランドはJTAG(バウンダリスキャンテストを行う為の信号規格)信号、Etherコネクタ左上のピンヘッダは恐らくRS-232C相当の信号(ただし、コネクタの上にあるSOP未実装部分にレベルコンバーターを実装しないと使用不可能でないかと思われる)がでているのではないかと推測する。

具体的な問題と思われる点

  1. 基板自体の問題

    MPU(BCM1112をこのように捉えても差し支えなかろう)周辺の、例えばDRAMなどと言った高クロック(FlashROM I/Fは50MHz駆動)パラレル信号配線部にダンピング抵抗を実装するなどの配慮が全く欠けている。もちろん等長配線などは全く期待できないだろう。このように実装されている回路が安定に動作するとは考えにくい。

  2. アナログ回路にまつわる問題

    この基板、不思議なことに、ベタグランドである。デジタル・アナログ混在回路であるにもかかわらず、デジタルグラウンドとアナロググラウンドの切り分けが無いようである。

主な仕様 (NTT公開分)

ハードウェア仕様
LANインターフェースポート数10BASE-T/100BASE-TXポート×1 RJ-45
規格IEEE802.3u/IEEE802.3
全二重/半二重自動認識
WANインターフェースポート数10BASE-T/100BASE-TXポート×1RJ-45
規格IEEE802.3u/IEEE802.3
電話回線ポートRJ-11×1
電話機ポートRJ-11×1
ルータ機能PPPoE○*
DHCPサーバ○*
IPマスカレード○*
Webブラウザ設定
表示部LED
外形寸法(突起部除く)(mm)約34(W)×163.5(D)×177(H)
質量(kg)約0.34(電源アダプタ含まず)
消費電力(W)最大約6.2
動作温度5℃〜40℃
動作湿度85%以下(結露しないこと)

ソフトウェア仕様
ルータ機能WANプロトコルPPPoE*
接続先登録1個*
ルーティング方式スタティックルーティング(最大3経路)*
DHCPサーバ機能最大253アドレス割り当て
アドレス変換NAT/IPマスカレード*
その他UPnPサーバ機能*
IP電話機能呼制御手順SIP
音声CODECITU-T G.711(μ-law)
エコーキャンセラーITU-T T.168
設定保守機能設定方法WWWブラウザによる設定
ファームウェアバージョンアップ可能

* ルータモード時動作

・製造元OEM NEC
その他出荷先OEMと思われる物
iCableSystem ICS-G101 / ICS-G102
iCableSystem ICS-G101 / ICS-G102 / ICS-G101C / ICS-G102C
MTA-2000/2100 (VoIP Gateway for SOHO)

参考資料・関連サイト

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