さくらのVPSや
ServersMan、
GMO お名前.com VPS、
SaaSes OsukiniVPSの上手な使い分けの仕方をご紹介します。
まずは、最初にメリット、デメリットを記載しますが、かなり偏見が入っているので、鵜呑みにしないようお願いいたします。
★ さくらのVPS:
HV: KVM
Storage: SAS
メリット
- CPU性能など、全体的なパフォーマンスがよい
- 回線で使用できる実効帯域が圧倒的によい
- VNCコンソールやシリアル経由でのコンソールなど、メンテナンス性に優れている
- コンソールがあるため、好きなOSを自由にインストールすることが出来る
- 逆引きを自由に設定できる
デメリット
- ディスクの単価が高く、データのバックアップなどを考えると、使いにくい
- ディスクの容量が少ない為、FreeBSDを使うときにはいろいろと悩まされる、ディスクの容量を取ろうとすると、単価が高くなってしまう
★ ServersMan:
HV: OpenVZ
Storage: 非公開(ネットワークストレージらしいので、NFS or iSCSI)
メリット
- IPv6が標準で使用出来る
- 割と回線で利用可能な帯域が大きい
- OpenVZを使ったシステムで同価格帯で考えると、十分なメモリが割り当てされているケースがある。
話によると、2GBまで実メモリの割り当てがあったケースなど...
デメリット
- DiskIOが極端に遅く、コマンド一発たたくだけで時間がかかる
ex) who等 - DiskIOが遅いが故にネットワーク帯域を使用仕切れない
- 逆引きの設定が出来るが、ドメインをDTIに預けないと出来ない
- 不安定、勝手に中身さわられる
★ SaaSes VPS(Osukini Server):
HV: Xen
Storage: 非公開
メリット
- downloadは早い
- HDDの容量が大きく、一番安いプランでも、50GBある
- 好きなOSの選択が可能
- 逆引きを自由に設定できる
デメリット
- uploadは遅い
- HDDのアクセスが遅かったりなど、多々ある。DiskIOの遅さ
★ お名前.com VPS:
HV: OpenVZ
Storage: 非公開(SATA?)
メリット
- 自由が少ないがディスク容量が多い
- 値段は若干高め
- 逆引きが自由に設定出来る
- ギガでリンクしてるのか、100Mbps以上出る
デメリット
- いろいろなポートがFWで閉じられている
- OP25Bが施されており、直接外部にメールの送信が出来ない
★ 使い方の提案 その1:
さくらのVPSや
ServersManのサーバはやすいが、データのバックアップを考えると、2契約とか難しい。
そこで、
SaaSes OsukiniVPSについては、一番安いプランでも、480円で使用可能なことから、
OsukiniVPSをバックアップサーバとして使用するとよいと思う。
また、他社の高価なVPSを使用している場合にも同様のことが言え、ディスク単価がすごく安いので、ディスク容量にメリットが感じられる使い方をすればよい。
金額的に試算してみると、1年使用した前提でのお話。
さくらのVPS 512 | 512MB | 20GB | 10780円 |
さくらのVPS 1G | 1GB | 30GB | 17760円+初期費用2980円 |
Osukini LT | 512MB | 50GB | 5400円+初期費用3000円 |
Osukini ST | 1GB | 100GB | 11760円+初期費用3000円 |
お名前.com VPS | 1GB | 120GB | 29484円 |
そのほか、DNSサーバやメールサーバなどを運用するとき、セカンダリDNSや、バックアップMXをOsukiniVPSといった使い方をすれば、メイン側がメンテナンスや障害でも、バックアップが出来る。そのため、バックアップシステム、データのバックアップサーバとして構築すれば、一石二鳥である。
上記の構成例であれば、OsukiniLTは、初期費用がかかってしまうが、ダントツにやすい。飲み会1,2回我慢すれば終わりだし、自宅サーバで電気代を考えても断然やすい。
そのほか、
NTTPC WebArena の Cloud9やSuitePro、
お名前.com VPSなど、他のVPSを使用している場合でも、上記のような構成で、バックアップを行っていれば、最悪な事態にはならないだろう。
また、バックアップ側が障害でデータが消えたとしても、主系サーバが生きていれば、改めてバックアップを取ればよいこと。
基本的に事業者側もRAIDで稼働していたり、バックアップを行っていたりすることから、Cloud9みたいによほどのことが無い限り、データの基本的にデータの消失は無いはずだが、もしものことに備えて、バックアップを行う、ということは非常に重要だ。
ただ、OsukiniVPSのデメリットが一つあり、時間帯、サービスによって、uploadが遅いため、障害発生時に、データを復元する際には、復元に時間がかかるおそれがある。
結論
プライマリサービスには、
さくらのVPS、バックアップ用途には、
OnamaeVPSもしくは、
SaaSes Osukini VPS
契約は上記リンクからお願いします!
★ 使い方の提案 その2:
クラウドストレージというのがはやっているが、案外高かったりすることが多い。
そこで、sftpのみを使用可能にして、ファイルサーバ的な使用の仕方をする方法。
さくらのVPSについては、利用可能なネットワーク帯域やRTT等がよいので、上記のような使い方に非常に向いているし、root 付きのサーバなので、好きなだけアカウントを作ることも可能である。
ただ、Sambaを使用し、ドメイン認証を行いたいとなるとVPNやら、いろいろな環境を構築しないといけないことから手間およびコストがかかるので、おすすめ出来ない。また、ネットワークレイテンシーが大きいと、SMB通信は、実用に耐えないことがが多いため、クラウドストレージとかいっている代物は要注意である。
しかし、sftpやscp等は標準でOpenSSHを使用して暗号化されること、豊富なアプリケーションが存在し、OSやクライアントの環境を問わず、オーバレイネットワークを使用することも想定されていることから、ftpほどはさくさくいかないにしても、それなりに快適に使用出来る。
また、Windowsであれば、NetDriveやWebDrive等を使用すれば、ローカルドライブとして割り当てることも可能、また、鍵認証などを組み合わせることにより、セキュアな通信が可能になることから、大容量ではない使い方であれば、十分実用に耐えられるのではないかと思う。また、私も上記のようにWebDriveを使用し、快適にリモート環境で生活している。
ただ、一つ難点を言うのであれば、キャッシュを有効にすると、複数人、もしくは複数端末でさわるとき、データの完全な同期に若干遅延があるため、ファイルが更新されにくいということを経験した。
結論
ストレージサーバとして使用するには、
さくらのVPSか
OnamaeVPSかがおすすめ。
個人的には
さくらのVPSかな〜。
★ その他:
kagoya vps, cpi vps, fsv vps 等その辺については追々書いてみたいと思います。
個人的にはkagoya vps はOpenVZということで、スケールアウトしにくいので、ファイルサーバ、バックアップサーバ的に使うのがいいんじゃないかなーと思いますね。